トンデモ本
「間違いが多い」というよりも、全体的に論証が論証になっていない。論理の飛躍が多すぎる。まず結論ありき。
はっきり言って読む価値はない、トンデモ本です。
幾つか笑える論証をを指摘しておきましょう。
これまで発見された野生児は圧倒的に男性が多い。なぜなら女性は野生では泌尿器系感染症、膀胱炎、尿道炎にかかり易いから。→「文化は女性的で自然は男性」 (ブッ飛びすぎです)
「ジェンダーは言語によって習得され、ジェンダーからセクシュアリティが学習される」らしく、野生児が性欲を持たないことをその例証としていいます。それにしても、たった数十例でもって、しかもそれらは長い長い進化を経た人類が、突然森に放り込まれ、挙句に周りは狼だの何だので、他の種の生物に囲まれて成長した野生児です(猿の群れの中ならまだしも。それでもかなり異常な成長過程です。)。そのような極端に異常な境遇で育った者をたった数十例調べて例証とするのもいかがなものかと。
ましてや性欲が本能でないならば、野生の動物たちが交尾をするモチベーションはなんなのでしょうか???
一見面白そうに見えるトンデモ本
このひとの本や上野千鶴子の本には致命的な欠点があります。それは結論決め打ち、論証思い込みです。「男性はつねにやりたがっている、女性はやりたがっていない」この決め打ちがかれらの論理構成をゆがめて結論をとんでもない方向へ持っていっているのです。というより、先ほどの前提を書きたいがために本を書いている、という印象がつねにつきまといます。ほんらい、よのなかは女性と男性がなかよくして手をつないでこそうまく運営されていくものだとおもうのですが、かれらは女性と男性は対立関係にあるときめうちします。かりにどんな関係にあるとしても、当事者が満足しているのであればわたくしはそれでいいとおもうのですが、そのしあわせな関係をみとめないというかれらの姿勢にはたいへん疑問をおぼえます。 ということで、とてもたかい評価をあたえるわけにはいきません。
面白いが「嘘」は「嘘」だし、「間違い」は「間違い」
面白くて、どんどんページを捲る指が動く。夢中になってしまう。 ・・なるほど、確かにそうかもしれないが(事実面白かった) 嘘は嘘である。また間違いは間違いである。本書を読んで「フェミ ニストに目覚める」のは構わないが、事実を偽ってはいけない。 ジョンマネーについて、性欲について、狼に育てられて子について。 今ではその全ての嘘が明らかになっている。
まずは現状を知る事が第一歩
きちんとジェンダーの勉強などした事のない私ですが、 この本を読んで、改めてジェンダーという言葉、名称に対する自分の見識が間違ってる事をつくづく感じました。 そして、もっと勉強したくなりました。ウーマンリブというとつい男性は男の地位を揺るがそうとする 小うるさい女どもという意識を持ったりしますが ジェンダースタディとは、なぜ、今の人類があるのか、人類の生存の意味は何なのか 我々はどこから来てどこへ行くのか・・・そんなところまで発展するものであり、 その対象はとてもとても広大で内容も深い物です。 男尊女卑な男性もピンクの服着て愛玩OLやってる女性も是非読むべきです。 (そういう人に限って読むわけないんだけどさ) 相手を批判するには、まず相手と同じ土壌に立たなければフェアでないし (男女ともです!) 何よりも現在の状況と成り立ちを知る事から始めなければいけません。 (発刊が少し前なので、その当時と今では解釈などが違うかもしれません。 )
狼に育てられた子供などいない
小倉がとりあげている「狼に育てられた子供」だが、その事実は現在疑問視されている。確かに「狼に育てられた」とされた子供たちはいたが、彼らが狼にそだてられた証拠はなく、単に精神発達に遅滞のある子供が親に捨てられただけではないかという説が有力である。よって小倉の論は成り立たない。 小谷野敦
筑摩書房
女の人生すごろく (ちくま文庫) ザ・フェミニズム (ちくま文庫) 男流文学論 (ちくま文庫) 発情装置―エロスのシナリオ スカートの下の劇場 (河出文庫)
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